日本は昭和時代に世界最高レベルの技術大国でした!
特に繊維産業は多くのイノベーションを起こし世界に大ヒット商品を生み出してきました!
私が特に凄いと思う生地があります。それが東レが1970年に発明、発売した生地
【エクセーヌ】です。
これは柔らかなスウェード調の布に見えますが人工皮革(合成皮革)です!
超極細繊維の不織布にポリウレタン樹脂を含ませて作っているとあります。
デザイン性はもちろん、耐水、耐熱、染色にも優れ、メンテナンス性にも優れ、なんと!
ポリウレタン樹脂なのに耐久性、寿命が長い(加水分解してこない)もう50年位は経っているはずなのに劣化したものを見たことがありません!
ポリウレタン樹脂を使った合成皮革なのに?
ここに秘密が隠されていますね!
レッツリフォームの合成皮革復元セミナーに参加されている方ならピンときたはずです。
同じポリウレタン樹脂でもポリカーボネート系だけは加水分解してこない、長期耐久性がある素材です。
だからこの エクセーヌ は当初衣類だけでしたがすぐに高級車の内装、高級家具にも使われるようになりました。
今では名前が【ウルトラスエード】として普及しています。
イタリア生産ブランドとしては【アルカンターラ】として高級車に使用されています。
他にも凄い繊維は数多くあります、こんな凄い生地を発明した日本の繊維産業なのになぜここまで衰退してきてしまったのか?
深い事情は分かりませんが技術が流出し、もしくは安易に教えてしまい、または目先の利益に走ってしまったのかもしれません。
技術大国だった日本が50年足らずで衰退してしまったのは残念でしかありません。
技術開発には多くの時間と投資と努力が必要です。
それが今では簡単にパクられる時代です。そしてそれが安くできればそのまま消費者に指示され普及してしまう時代だと思います。
そのことを踏まえてこれからの技術開発をしていかなければまた同じことの繰り返しになるはずです。
技術を安売りしすぎてしまった日本、お人好し過ぎた日本人!
リスペクトされたのはほんのわずかな一時でした!
この教訓を生かしこれからの産業は先手を打っていかなければならないと思います。
エクセーヌ、ご存知なかった人は動画を作りましたのでご覧下さい。