事業承継、M & A について(その1、私のリアル体験談)
2025年09月07日
私が事業承継について考えるきっかけになったのは実はこの仕事につく最初の時でした!
洋服直しの仕事についたのは望んでいたからではなく成り行きで洋服直しの会社の社長になりました
大学4年の時、就職は警察官に決まっていました。ところが父が急死したことで変更し、父の会社を継ぐことになったのです
しかし経営も技術も全くの素人、すぐに仕事ができるはずもなく当時5店舗あった店の店長さんに色々教えてもらって、いわゆる修行を兼ねて経営するというスタイルでスタートしました
母は父が亡くなったことで、私が一人前になるであろう2年後をめどに各店長にその店を無償で譲渡する話をしてしまいました
父の同業仲間からそんな話はおかしい、息子が継いだのだから、そのまま社長で経営していけばいいとアドバイスしてくださいましたが、もはや手遅れ、店長さんたちはその口約束を信じて仕事をしてきたのだからと主張し、当時大繁盛していた3店舗を無償で引き渡すことになりました
同業仲間からは
「店長たちは1億円の宝くじを当てるよりすごいことだ!」
と言われました、当時はそのことをよく理解できませんでしたが、今では本当にその通りだと思います
この時に誰かが間に入ってくれてM & Aをしてくれたら、どんなにありがたいことだったか…
当時はその言葉さえ知りませんでした
その後の私の経営は苦難の連続でした
しかし、このようなことは私に限らず、ずっと以前から普通に社会では起こっていた悲劇だったと思います
その時のダメージから何度か倒産しかかる経験もしてきましたが、持ち前の根性、努力で難関を乗り越えてきました
そのおかげで多くの技術開発や業界指導までできるようになりました、今ではこの仕事は天職だと思っています
しかし気が付いたらまもなく60歳を迎えます
父が急死した歳を超えて思うことはまた、あの悲劇を繰り返してはいけない!
あと10年以上は仕事をしていきたいと思っていますが、体力の衰えから昔のようにバリバリと働けなくなってくることでしょう
いつ体調を崩したり、事故にあったり、突然売り上げ不振、人材難になったり、もちろんわかりませんがいつかリタイアする時は必ず来る!
その時のために今度こそ事業承継ができるようになっておきたい、そう考えるようになりました
と同時にずっとサポートさせていただいてきたクリーニング業界、洋服のリフォーム業界も全く同じ境遇だと気づきました
そこで私のミッションとして掲げている「サステナブルファッション」持続可能な衣生活のためには技術の承継が必要、そのための事業が欠かせない、そのために何ができるのだろうか?
ずっと考えていた時、好機がおとずれました
業界に事業承継、M & Aサポートができるかもしれない!
不安でしかなかった自分と業界のこと、これで希望を持つことができました
その2でこの必要性を書かせて頂きます、
ご覧下さい。